NotionのリマインドをMakeで自動化する方法(設定手順・料金・限界と使いどころ)

「Makeなら安く組めるらしい」と聞いて始めたものの、シナリオが思ったより膨らむ——Notionの期日リマインドをMakeで自動化しようとした人の多くがここでつまずきます。この記事は、Make(旧Integromat)で期日リマインドを組みたい人・すでに組んでみて壁にぶつかった人に向けて、スケジュール実行を使った具体的な設定手順と、オペレーション課金・ポーリング間隔といった料金の実情を整理します。読み終える頃には、「社外の相手」「完了後に止める」「返信でNotionを更新する双方向」という3つの壁がどこにあり、Zapier・GAS・Notion標準・Kapselとどう使い分ければいいかが分かります。
この記事の要点(TL;DR)
- Makeは「スケジュール実行(シナリオの定期起動)+ Notionの検索 + フィルタ + メール送信」を組めば、期日リマインドを自動化できる。分岐やループを視覚的に組めるのが強み。
- ただしNotionのトリガー(Watch Database Items)はポーリング型(作成・更新の検知)で、「期日が来た」を直接の起点にはできない。期日リマインドは定期実行+日付フィルタで作るのが基本になる。
- 料金はオペレーション(2026年に「クレジット」へ名称変更)単位の課金。無料枠はあるが、毎日・多数の行を処理すると消費が増え、費用が読みにくくなりやすい。
- Makeが苦手なのは「Notionを持たない社外の相手」「完了・入金済みには送らない」「受信者のクリックでNotionを更新する双方向」。いずれも作れないわけではないが、自作・保守の手間がかかる。
- Kapselとは、Notionの期日・担当・ステータスを監視し、社外を含む相手へメールで自動リマインドし、受信者のワンクリックでNotionのステータスに書き戻す通知ツールです。完了・入金済みには送りません。この記事ではMakeと公平に比較します。
| 論点 | Makeでの扱い |
|---|---|
| 期日リマインドの起点 | Notionトリガー(Watch Database Items)は作成/更新の検知(ポーリング)。「期日到来」はシナリオの定期実行+日付フィルタで作る |
| 送り先 | メール・各種SaaSに対応。ただし社外の相手には一方向になりやすい |
| 完了後に止める | フィルタでステータスを見て分岐(自分で条件を維持する必要あり) |
| 双方向(返信でNotion更新) | Update Database Itemで更新自体は可能。ただし「受信者のクリック→Notion更新」は別途フォーム/Webhookの自作が必要 |
| 料金 | オペレーション(クレジット)単位で課金。実行ごとに消費し、行数×頻度で費用が増える |
Makeでできること:Notionリマインドの基本構成
Makeは、処理の箱(モジュール)を線でつないでシナリオを組むノーコード自動化ツールです。分岐(ルーター)やループ、エラー処理を視覚的に設計できるのが特徴で、Notionはこの中の一要素として扱えます。まず、MakeのNotion連携の基本を押さえます。
Notionのトリガーは「作成」「更新」の検知(ポーリング型)
MakeのNotionトリガーで最もよく使うのは「Watch Database Items(データベースのアイテムを監視)」です。これは一定間隔でNotionを見に行き、アイテムの作成・更新を検知して起動します(ポーリング)。
ここで重要なのは、「期日が来た」という時間の経過そのものはトリガーにできないという点です。「3日前になったら」「期限を過ぎたら」は、アイテムの作成・更新とは無関係に時間が進んだだけなので、Watch系のトリガーでは拾えません。
期日リマインドは「スケジュール実行 + フィルタ」で組む
そこで期日リマインドは、次の構成が基本になります。
- シナリオのスケジュール設定(毎日決まった時刻に起動する定期実行)
- Notionの検索モジュール(Search Objects などで対象データベースを取得)
- Filter(フィルタ)(「期日が3日後」「ステータスが未完了」などで絞る)
- 送信モジュール(メールなどで送信)
つまり「毎朝Notionを見に行き、条件に合う行だけ送る」という発想です。これは理にかなっていますが、後述のとおり実行のたびにオペレーションを消費します。モジュール数が多いシナリオほど、1回の実行で消費する数も増えます。
送り先・分岐の自由度は高い
Makeの強みは、送信先や分岐の組み方の自由度が高いことです。メール・各種SaaSへ流し込めるほか、ルーターで「期日3日前はAさん、超過はBさん」のように経路を分けたり、Iterator/Aggregatorで複数行をまとめて扱ったりできます。「Notionの更新を社内ツールへ」といった社内向けの自動化では特に強力です。
Makeでのリマインド設定手順(例:期日3日前にメール)
具体的なイメージをつかむため、「期日の3日前に担当者へメールでリマインドする」最小構成の流れを示します(画面やモジュール名はMakeの仕様変更で変わることがあります)。
- 新しいシナリオを作成し、右下の時計アイコンからスケジュールを「毎日・時刻を指定(例:毎朝9時)」に設定する。
- 最初のモジュールに「Notion → Search Objects」(または Watch Database Items)を追加し、自分のNotionアカウントを接続(Connection を作成)。対象のデータベースを指定する。
- 「Filter(モジュール間のフィルタ)」で、「期日 = 今日の3日後」かつ「ステータス ≠ 完了」などの条件を設定して通過を制御する。
- 「Email → Send an Email」モジュールを追加し、宛先に担当者のメール、本文にNotionのタスク名・期日を差し込む。
- シナリオを一度実行して、意図した行だけにメールが飛ぶことを確認し、スケジュールをオンにする。
この時点でモジュール数は3〜4になります。シナリオは実行のたびに、通過したモジュールの数だけオペレーションを消費します。
💡 ポイント:期日リマインドは「毎日走らせて、その日に送るべき行だけを選ぶ」設計です。だからこそ、送るべき行が無い空振りの日でも、監視・検索のオペレーションは消費します。対象データベースが複数・行数が多いほど、消費は増えます。
Makeの料金の実情(オペレーション/クレジット課金)
Makeはよくできたツールで、オペレーション単位の課金ゆえにZapierより低コストになりやすいとよく言われます。ただしリマインド用途では、やはり費用が読みにくくなりやすい点に注意が必要です。料金は改定されることがあるため、最新は必ずMake公式で確認してください。ここでは執筆時点(2026年)の一般的な傾向を挙げます。
- オペレーション(クレジット)課金:モジュールが1回動くたびに1オペレーションを消費します(2026年に呼称が「オペレーション」から「クレジット」へ変更されましたが、仕組みは同じです)。毎日・多数の行を回すリマインドは消費が多くなりがちです。
- 無料プランの枠:無料プランは月あたりのオペレーション数と同時に動かせるシナリオ数に上限があります(執筆時点でおおむね月1,000オペレーション・アクティブ2シナリオ程度)。試用はできますが、本格運用では上限に当たりやすくなります。
- ポーリング間隔:シナリオの最小実行間隔は、無料プランで15分・有料プランで1分が目安です(執筆時点)。期日リマインドは定期実行で組むため、「どの粒度で走らせるか」が消費量に直結します。
- 有料プラン:有料プラン(Coreなど)は月額課金で、年払いなら月あたり約9ドル前後から・含まれるオペレーション数が増えます(執筆時点・2026年。プラン構成と金額は変更されるため、最新は公式でご確認ください)。
「月に何通送るか」ではなく「毎日何回・何モジュールが走るか」で費用が決まる点が、メール通数ベースの感覚とズレやすいところです。
Makeが苦手なこと(リマインド特有の3つの壁)
Make自体は柔軟な自動化基盤ですが、「Notionの期日を人に届ける」という一点に絞ると、次の3つで手間がかかります。ここはMakeの優劣ではなく、用途との相性の話です。
壁1:Notionを持たない社外の相手には一方向になりやすい
メール送信自体は社外にも届きます。しかし「相手がその場で状況を返し、それがNotionに反映される」までをMakeだけで完結させるのは簡単ではありません。**送りっぱなし(一方向)**になりやすく、返信の取り込みは別の仕組みが要ります。
壁2:「完了・入金済みには送らない」を自分で維持する必要がある
二重催促は、社外相手ではもっとも避けたい事故です。MakeではFilterでステータスを見て分岐すれば防げますが、その条件は自分で設計し、Notion側の値の揺れ(表記ゆれ・新しいステータス)に合わせて保守しなければなりません。プロパティ名を変えただけでシナリオが静かに止まる、という事故も起こりえます。
壁3:受信者のクリックでNotionを更新する「双方向」は自作前提
Makeには「Update a Database Item」があるので、Notionの更新自体は可能です。しかし「メールのボタンを相手が押す → Notionのステータスが変わる」を実現するには、ボタンの遷移先となるフォームやWebhook(受け口)を自分で用意し、Makeのシナリオに繋ぐ必要があります。ノーコードの範囲を超えて、実質的な作り込みが発生します。
Zapier・GAS・Notion標準との使い分け
Make以外の選択肢も、得意分野が異なります。
- Notion標準:日付プロパティのリマインダーやメンション通知は手軽ですが、届くのはNotionアカウントを持つ本人に限られます。社外には届きません。
- Zapier:Makeに近いノーコード自動化で、対応アプリ数が非常に多いのが強みです。ただし実用的なリマインドは多段ステップ=有料プラン前提になりやすく、タスク課金で費用が読みにくくなります。設定手順は NotionとZapierでリマインダーを自動化する方法 で詳しく解説しています。
- GAS(Google Apps Script):Notion APIを叩いて無料で時間トリガー通知を作れます。柔軟ですがコードの保守が前提で、属人化しやすいのが難点です。
これらを網羅的に比較した記事を別に用意しています。ツール選び全体を俯瞰したい場合は Notionのリマインド・通知を自動化する方法の比較 もあわせてご覧ください。
Kapselという選択肢(社外・双方向に特化)
Makeが「あらゆるアプリをつなぐ汎用の自動化基盤」なのに対し、Kapselは「Notionの期日を人に届ける」という一点に絞った通知ツールです。上で挙げた3つの壁を、設定ではなく標準機能として持っているのが違いです。
- Notionを持たない社外にも届く:相手に必要なのはメールだけ。アプリも会員登録もログインも不要です。
- 完了・入金済みには送らない:送信の直前に最新のステータスを確認し、完了・入金済みなら送信をスキップします。二重催促を仕組みで防ぎます。
- 受信者のワンクリックでNotionに書き戻る(双方向):メールのボタンを押すだけで、Notionのステータスが更新されます。フォームやWebhookの自作は不要です。
- 期限超過の督促・対象の絞り込み・定期便・送信記録・差し込み変数:リマインドに必要な要素を、シナリオのモジュールを積む代わりに設定画面で選べます。
シナリオを自分で組む代わりに設定を選ぶだけで済むため、仕様変更のたびにシナリオが止まっていないか確認する保守の手間がかかりません。
料金は無料プラン(¥0)から。社外にもお試しで送れて、より多く送るStandardは月¥1,980(税込)です。詳しくは料金プランをご覧ください。なお、Kapselは請求書の発行ツールではなく、発行後の「案内・確認・督促」を自動化するものです。
⚠️ 注意:Makeが不要になるわけではありません。Notion以外の多数のSaaSをまたぐ複雑な社内自動化はMakeやZapierの得意分野です。「社外への期日リマインドと、返信でのNotion更新」に絞ればKapselが噛み合う、という住み分けです。
どちらを選ぶべきか(ケース別)
- 社内タスクの通知だけで十分 → Notion標準+Slack、またはMake/Zapierで軽く組む。
- Notion以外の多数のSaaSを横断する複雑な自動化がしたい → Make / Zapier。
- エンジニアがいて無料で作り込みたい → GAS。
- Notionを使わない取引先・顧客にも届け、返信でNotionを更新したい/入金の督促を自動化したい → Kapsel。
よくある質問(FAQ)
MakeでNotionの「期日が来たら」を直接トリガーにできますか?
いいえ。MakeのNotionトリガー(Watch Database Items)は作成・更新の検知(ポーリング)で、「期日が来た」という時間の経過そのものは起点にできません。シナリオを毎日スケジュール実行し、日付でフィルタする構成にします。
Makeの無料プランでNotionリマインドは作れますか?
作れますが、無料プランは月あたりのオペレーション数と同時に動かせるシナリオ数に上限があり、ポーリング間隔も15分が下限です(執筆時点)。毎日・多数の行を処理すると上限に当たりやすいため、本格運用では有料プランが前提になりやすいのが実情です。最新の制限は公式でご確認ください。
MakeとZapierはどちらが安いですか?
一般に、オペレーション(クレジット)単位で課金されるMakeの方が低コストになりやすい傾向がありますが、シナリオの複雑さと実行回数によります。いずれも料金は改定されるため、公式の最新情報をご確認ください。
Makeで「完了したら送らない」はできますか?
できます。Filterでステータスが完了のものを除外します。ただし条件の設計とNotion側の値の変化への保守は自分で行う必要があります。
メールのボタンを相手が押したらNotionを更新する、はMakeで可能ですか?
Notionの更新(Update a Database Item)自体は可能ですが、「メールのボタン→Notion更新」を成立させるには、ボタンの遷移先となるフォームやWebhookを自作してMakeのシナリオに繋ぐ必要があります。標準機能だけでは完結しません。
Notionを使わない取引先にリマインドを送るには?
メール送信自体はMakeでも可能です。ただし「返信でNotionを更新する」までを含めると自作が必要になります。社外・双方向を標準で扱いたい場合は、その用途に特化したKapselのようなツールが選択肢になります。
※本記事はKapselが制作しています。Make・Notionの仕様や料金は各社の公式情報が最新です。記載は執筆時点(2026年)の情報に基づきます。


